就活生のありがちな誤解
佐藤です。
弊社の集団選考対策講座に対するニーズの高まりを感じる今日この頃、
昨年よりも一層 “就活の前倒し” が起こっていると感じます。
今日のお題は、私も正しく伝わるかどうか不安を感じつつも、
この記事によって、少しでも前向きに頑張れる就活生が増えればと願って書きます。
空前の売り手市場(企業よりも就活生が有利な状態)
前にも触れましたが、2018年度大卒者に関してはリーマンショック以降で最も有効求人倍率が高い市場で就活(採用活動)が進みました。
【出展】リクルートワークス研究所:大卒求人倍率調査
http://www.works-i.com/pdf/170426_kyuujin.pdf
弊社登録学生の平均獲得内定数は3社以上と、複数の選択肢の中から1社を選ぶ就活生の悩みに寄り添ってきました。
売り手市場の実態
しかし実態は二極化しており、記事には触れられていないものの、高学歴な方の中にも苦しんでいる人が居ます。おそらく今後この傾向は一層顕著になるでしょう。
就活生の思い込み
個人的に問題だと思っていることを中心に以下に書き出します。
就活生は自身が認識している以上に閉鎖的、且つ同質的なコミュニティに属しているため「よく考えれば至極当然だと思うこと」にさえなかなか思考が到達しないのです。
また嘆かわしいことに、無意識に周囲と同質化しようともしてしまいます(例えば「周囲が皆大手に行くから、自分も大手に行く」や「周囲が皆、院に進学するから修士に進む」など)、高学歴層ほどこの傾向は強いと感じます。
Q:就活期間が短い人ほど優秀と言えるか
言えません。
ごく一部の例外を除き、就活期間が短い人ほど「よく考えないまま就職先を決めた」に過ぎません。
Q:就職先の意思決定の時期が早い人ほど優秀と言えるか
言えません。
意思決定において重要なのは「いつ決めたのかか」ではなく「納得して決めたのか」です。
Q:内定獲得先が多い人ほど優秀と言えるか
言えません。
内定獲得先の多さは「その人に来て欲しいと感じた企業が多い」ということであり、「企業からモテた人」だと言えます。
各企業の選考基準はバラバラですが、その人の能力だけでなく、ものごとの考え方や、その企業にとっての「入社してくれそうな手応え(採用確率)」などが指標になっています。意外かも知れませんが「能力面はイマイチだけど、この学生は内定を出したら来てくれそうだな」と企業側が感じた場合、内定が出ることがあります。
つまり内定獲得先が多い人によく見かけるタイプは「八方美人」タイプ。
内定獲得先が多い人=意思決定力がない人、と社会人からは評価されているので、自覚のある人は注意が必要です。
Q:本当に優秀な就活生はどんな選択肢を選んでいるか
非常に感覚的ですが、民間企業に就職せず在学中に起業しそのままそれを仕事とする学生が増えている気がします。そうした学生は私から見ても極めて優秀で魅力的に見える人物ばかりです。
私なりに考察すると彼らは
・起業リスクが思いのほか低いことに気がついている
・市場変化やコンテンツ消費の速度が速まり、過去の成功体験が役に立つ場面が限定的になっていることに気が付いている
・大企業も終身雇用を保証できなくなってきているのではと考えている
・入社後の配属リスク(業務内容や協働するメンバーを選べないこと)を危惧している
などといった共通点がある気がします。
提言
就活は長く険しいものです。
不合格通知を大量に受け取り、自尊心を粉々にされたと感じる学生も少なくありません。しかし、上述のことを踏まえどうか前向きに、周囲に流されず自分が納得のいく結論を出すこと目指して前進してください。