理想を現実で塗りつぶしてはならない
久しぶりの久しぶりに投稿します。平川です。
突然ですが、、
理想と現実とは時に大きく違う。
それはそうだとしても、
理想(言い方が大げさなら「よりよいもの」)を思い描く力、
それに向けて努力する力は、
やはり必要だと思うのです。
何の話か?
就活における、「ホンネとタテマエ」についてです。
前の記事にて佐藤が書いている通り、
・経団連が「採用選考に関する指針」において、
6月1日より前の選考活動は「厳に慎む」と発表している。
・にもかかわらず、経団連所属企業であっても、「ジョブマッチング(ほか呼び方はいろいろ)」といった「面接のようなもの」が実施され、「内定のようなもの」が出されている。
・さらには、
「内定(のようなもの)が出された場合は、辞退は受け付けられません」と企業から言われる。
ということが、いま就活の現場で起きています。
ことわっておきますが、
僕はどちらかというとリアリストなので、
この世の中(特に日本では)時に「ホンネとタテマエ」が存在していることも知っています。
経済学の原理に従えば、協定は抜け駆けをすることが各主体にとっての個別最適戦略なのかもしれない。
従って、「厳に慎む」と言ってもフライングをして選考をしてしまうのがある意味では合理的、
というのも分からなくはないのです。
しかし!
だからと言って、
「辞退は受け付けられない」
とまで言うのはいかがなものか。
自らがタテマエ上選考をスタートすると言っているタイミング「より前に」、就活を終えろ、と言っているのです。
これはさすがに、いかに世の中「ホンネとタテマエ」だとは言え、
あまりに節操がなさすぎるのではないか。
と怒りを禁じえません。
という話。
さて、と。
冒頭の話題に戻りますが、
日本流の「ホンネとタテマエ」という考えかたは、
ホンネ=現実
タテマエ=理想
と読み替えると、
「理想と現実は違うかもしれないけど、まぁ現実(ホンネ)もうまい解釈をすれば
理想(タテマエ)とほぼ同じと言えるよね。」
という考え方で、
これがまぁよくないなあ。。と最近思うワケです。
「理想と現実は全く違うんだ!残念!!」
ならまだいい。
そのギャップを埋めるためにはどうすればいいんだ?と思考が向くからです。
一方で、
「現実をうまく解釈すれば理想と言えるかもしれない」
と考えてしまうと、実体を何も変えずに解釈だけで現実を理想に重ね合わせてしまう。
つまり、現実が理想を浸蝕するということです。
これでは現実を変えていこうという思考にならない。
だから日本では、
「理想を目指してイノベーションを起こそう」という発想が乏しいのでは?
世の中の流れが緩やかな時にはそれでよかったかもしれないが、こうもテクノロジーが発展して今まであり得なかったものがどんどん実現する時代の流れについていけないのでは?
と思うのはさすがに考えすぎでしょうか汗
これから社会に出ようとする若者に対して、就活という、
最も無理くりな「ホンネとタテマエ」の洗礼を浴びせることの弊害いかばかりかと思うのであります。
若い方たちには、
どうか確固たる理想を思い描く力を、忘れないで欲しい。
と切に願う今日この頃でした。