令和時代の就活、採用活動を占う④<人事目線>
佐藤です。
引き続き、令和の就活、採用活動を占います。
今日も事業会社の人事目線で考えます。
Q:21卒以降の新卒採用戦略をどう考えるか
「少しでも優秀な人材を採用したい!」という方針の企業においては、基本的にはこの図の〇の部分に該当する32%に対して、いかにアプローチ、いかにクロージングするのかというのが基本戦略になるでしょう。
Q:なぜこの2つなのか
端的に言えば、就活無双層には会えない、採れないとした上で
- 面接時の評価材料が比較的集め易く、入社後活躍してもしなくても採用の成否の“振り返り”がし易い
- 入社後の育成/マネジメントコストが比較的安く済みそう
多くの企業に当てはまるように、優秀な人材の定義をこのように考えるからです。
我ながらコンサバな定義だなと自嘲しつつも、
- 大卒求人倍率1.83倍(2020年新卒)
- 大卒就職内定率91.9%(2019年新卒)
という売り手市場の中、そもそも必要数採用することが大変で、
質を上げていくのはその後の話になってきます。
ちなみに
これから新卒採用をしたいと考える企業の場合はこの図のように、
①就職難民層で目標数が採用できるようになる
②採用目標数のうち学歴依存層、“手に職”層が占める割合を増やしていく
③採用目標数のうち過半数が②を占めた上で数名が就活無双層であるようにする
という手順を踏みます。
これが1年のような短期間でできるようなることが理想ではあるものの、現実的には3年~5年程度の計画でレベルアップをしていくことになります。
余談:なぜ就活難民ではなく就職難民なのか
彼らも「十分に内定は取れる」からです。
とは言え、
- 何が好きか分からない
- 何がやりたいのか分からない
- 何ができるのか分からない
という状態なので、
- 内定を取るまでに必要な活動量が多い(選考通過率が低い)
- 内定を取っても気持ちよく意思決定ができない
- 就社した後も悶々と自分の将来について悩んでしまう(早期離職率が高い)
傾向が強いため、就活ではなく就職という単語を使用しました。
明日以降も、このテーマを引っ張ります。