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次世代リクルーティングマーケットの創造に挑戦する2人が書くブログ

内定辞退について<怒投稿②>

佐藤です。

 

「顔を覆いたくなる記事」の内容に斬り込みます。

 

business.nikkei.com

 

Q:以下の部分についてどう感じるか

【以下記事の一部を抜粋】

 推薦状を出す慣習のない文系学部なのに、ゼミの教授の推薦状をもらってくるよう人事担当者がしつこく迫ってきたのは気になった。「推薦状の要求は、内定を辞退させにくくする仕掛けの一つだったようだ」とAさんは振り返る。

 実際、この人事担当者は推薦状を盾に、学校や教授の責任まで追及。キャリアセンターにも大規模なクレームを入れ、Aさんが本命企業に合格し入社を決断した後も、内定辞退の撤回を要求し続けた。

 「冷静な話し合いならまだしも、『おまえのところは学生にどういう教育をしているんだ!』といった脅迫まがいの折衝で閉口した。ただ担当者も、自分が管理していた内定学生が流出した件で直属の上司から相当の叱責を受けているようだった」(キャリアセンター担当者)。

<コメント>

絶句です。

大変失礼ですが人事担当者も上司もレベルが低過ぎます…。

 

就活生の皆さん、慣習の問題ではなく

内定付与の引換に学校の推薦状を要求する企業はブラック企業フラグ

ですよ。要求された時点で内定辞退が吉です。

 

Q:そもそも推薦状って何に使うの?

私にも分かりません…。

 

まぁ強引にでも考えて例を挙げてみると

  • 候補者の品質保証に使う
  • 候補者の足枷に使う(この記事の事例のように)

でしょう。他に思い当たる方がいらっしゃれば是非教えてください。

 

<候補者の品質保証>

人事担当者が社内で上申を諮る際に

『この学生は推薦状があって優秀だと保証されています!是非内定を出しましょう!』

という感じで「その人物の品質保証」として、または「人事担当者のリスクヘッジ」として使うのでしょう。

例えばリスクヘッジとは、その学生が入社して現場で全く活躍できなかった場合、「採用担当者の責任」なのか「研修担当者の責任」なのか、はたまた「配属先担当者の責任」なのかという議論がしばしば発生します。

その時に採用担当者としては、「いやいやちゃんとこうして推薦状もあるし、優秀だと判断して内定を出したんですよ。」と主張するわけです。

 

書いていて情けなくなりますが、この使い方は「自身の評価に対する自信のなさ(審美眼のなさ)」を訴えているようなものですね。そんな採用担当者がいる企業に就職したいですか?

 

<候補者の足枷>

その学生が内定承諾の意思決定をする時に敢えて周囲を巻き込ませることで、“内定承諾後辞退をし難くさせる”ことを狙う使い方です。

「自分が辞退したら推薦状を書いてくれた教授に申し訳ないな…」

「自分が辞退したら後輩の就職に影響を与えるのかな…」

「もしかして大学に対して自分の想像以上の悪影響が及ぶかも知れない」

といった感情を引き起こして、辞退を思い留まらせます。

 

就活生には遠い話に聞こえるかも知れませんが、中途採用でも同じような方法で「ご自身の関係者の中で特に親しい人3名からの推薦コメントを集めてください」というリクエストが求められることがあります。これも全く同じ効果を狙ったものでしょう。

 

いずれにせよ、その候補者の良心につけこむ方法です。

入社前からこうしたコミュニケーションを取る企業に就職したいですか? 

 

次回もさらにこの記事の内容に斬り込みたいと思います。