エントリーシートを書くための基本動作(志望動機編)
佐藤です。
今日のお題は好評なエントリーシート対策編第3弾。
Q:志望動機の書き方には正攻法があるのか
あります。
まず大雑把にポピュラーな書き方を2つ挙げると
- その企業の何かと自分の過去(なんらかの原体験)とを紐づけて志望動機を書く
- その企業の魅力を挙げ、それに対する評価や自分の感情を中心に志望動機を書く
これらの方法があります。
が、これからどこかの志望動機を書こうとする場合は2.を選ぶことをお勧めします。
実際は圧倒的に1.が多いです。
その理由は「その企業のことを深く理解しなくても書ける」からです。
Q:志望動機を書く前にするべきこととは何か
企業研究です。
単にその企業についての情報収集をするのではなく、
「その企業が同業他社と比較して何が違う(強い)のか」
を把握することを目的に研究します。
Q:企業研究の次にするべきこととは何か
「その企業が同業他社と比較して何が違う(強い)のか」
を把握したら
「そこが自分にとってどのように魅力的なのか」
を考え、それを説明することです。
Q:良い志望動機と良くない志望動機の差は何か
“その企業でなくてはならない感”です。
企業研究ができ、その企業の違い(強み)を把握し
そこが自分にとってどのように魅力的なのか説明できてはじめて
“その企業でなくてはならない感”が文章から滲み出てきます。
Q:具体例が欲しい
- その企業の何かと自分の過去(なんらかの原体験)とを紐づけて志望動機を書く
- その企業の魅力を挙げ、それに対する評価や自分の感情を中心に志望動機を書く
それぞれのやり方で、私の前職に対する志望動機を実際に書いてみましょう。
Q:1.の例
私は、業界No.1のポジションで、社会に対して大きな影響力のある事業に携わりたく御社を志望する。私はこれまで、常に組織のリーダー的存在として、周囲を巻き込んで何かを達成する経験を積んできた。例えば昔、生徒会で企画した地域美化プロジェクトでは、全生徒を指揮し、最寄駅から学校までの道のりを清掃した。結果近隣の方々から感謝され、地域新聞の取材を受け、翌年度以降の入学希望者数が増加したという経験がある。自らが先頭に立って、影響力の大きなことを成し遂げたという達成感を味わうことができた。私は業界No.1の御社で、金融という影響力の大きな事業に従事することで、こうした達成感を日常的に味わうことができると考える。(297文字)
Q:2.の例
私は、御社で最高難易度のビジネスに関わり自らを成長させたい。私が御社の業務が最高難易度であると考える理由は3つあり、①金融、IT、コンサルという3つの無形商材を取り扱うこと、②プロジェクトを一気通貫で担うこと、③その領域のリーディングカンパニーであること、だ。無形商材は「目に見えない」ため、その価値を証明することがより困難である。一気通貫は「頭も手も動かす」ため、社員は頭も手も優れていなければならない。リーディングカンパニーであることは、前例がないことに先頭の立場で挑戦し続けなければならない。御社でビジネス経験を積むことで、あらゆる変化に柔軟に対応する個としての力が身に付くと確信している(297文字)
Q:1.と2.の比較
どうですか?
試しに書いてみたものの、意外と制約条件が色々あり難しかったですが
違いは出せたかなと思います。
ついでに試し採点をしてみると
1.は50点~60点(合格か不合格か当落線上の品質)
・文章としてはそれなりに書けてはいる
・業界No.1の会社は他にもたくさんある
・金融以外にも影響力の大きなビジネスはたくさんある
・着地が「達成感を味わいたい」というフワッとした着地になっている
2.は70点~80点 (合格水準の品質)
・よく書けているが改善の余地が残っている
・ビジネスが最高水準であるとしていて、その理由も明記されている
・各理由に対する自己の考察が添えられていて説得力がある
・記載されている要素が他企業にはないもので、“ならでは感”がある
こんな感じですかね。
ご参考まで。