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次世代リクルーティングマーケットの創造に挑戦する2人が書くブログ

2020年新卒版 面接官が嫌いな学生からの逆質問ランキング①

佐藤です。

 

重たい占い系記事の箸休めとして、読んで貰えれば幸いです。

 

タイトルの面接官とはもちろん私です。事業会社の人事担当者の方がこのタイトルで書くと炎上してしまうため、僭越ながら私が世の中の面接官を代表して投稿したいとします。就活生の皆さんにはご参考まで。

 

サンプル数は約2,500名(弊社会員+顧客企業の選考参加者)、過半数早慶以上の大学に通う2020年度新卒生の方々です。

 

私の面接を受けた方で心当たりのある方は、

『あの時そう思われていたんだ!』

と思ってください笑

 

Q:<前提>質疑応答の時間を与えられた場合、何を質問すれば良いか

自分にとって必要なこと、聞きたいことを自由に、遠慮せずに聞いてください。 

質疑応答はクチコミやネット上で収集した情報の真偽を確かめる上でも極めて重要な機会です。 

 

Q:面接官が嫌いな学生からの逆質問ランキング 第3位は

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嫌いな質問第3位

です。

 

Q:なぜ嫌いなのか

本質的でなく、志望度の高さ、積極性などを相手に感じさせるためだけの質問だと思うからです。

 

準備について本当に気になる方は、選考途中(面接の場など)ではなく、是非内定を獲得した後で、研修の案内などをされる際に聞いてください。

 

 実はこの質問、面接官にとっては最頻出のひとつ(筆者はすっかり食傷気味です…)なので、志望度の高さや積極性などを面接官に訴える効果はあまりありません(あの学生、志望度高そうだから加点しようか!とはならない笑)。かえって“あざとさ”を感じられるリスクさえあります。

 

ちなみにこの頻出質問に対する頻出回答は

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です。

 

次回は第2位の発表です。

令和時代の就活、採用活動を占う④<人事目線>

佐藤です。

 

引き続き、令和の就活、採用活動を占います。

今日も事業会社の人事目線で考えます。

 

Q:21卒以降の新卒採用戦略をどう考えるか

 

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採用のターゲット

 

「少しでも優秀な人材を採用したい!」という方針の企業においては、基本的にはこの図の〇の部分に該当する32%に対して、いかにアプローチ、いかにクロージングするのかというのが基本戦略になるでしょう。

 

Q:なぜこの2つなのか

端的に言えば、就活無双層には会えない、採れないとした上で

  • 面接時の評価材料が比較的集め易く、入社後活躍してもしなくても採用の成否の“振り返り”がし易い
  • 入社後の育成/マネジメントコストが比較的安く済みそう

多くの企業に当てはまるように、優秀な人材の定義をこのように考えるからです。

 

我ながらコンサバな定義だなと自嘲しつつも、

  1. 大卒求人倍率1.83倍(2020年新卒)
  2. 大卒就職内定率91.9%(2019年新卒)

という売り手市場の中、そもそも必要数採用することが大変で、

質を上げていくのはその後の話になってきます。

 

ちなみに

 

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採用人材の質の上げ方

 

これから新卒採用をしたいと考える企業の場合はこの図のように、

①就職難民層で目標数が採用できるようになる

②採用目標数のうち学歴依存層、“手に職”層が占める割合を増やしていく

③採用目標数のうち過半数が②を占めた上で数名が就活無双層であるようにする

という手順を踏みます。

 

これが1年のような短期間でできるようなることが理想ではあるものの、現実的には3年~5年程度の計画でレベルアップをしていくことになります。

 

余談:なぜ就活難民ではなく就職難民なのか

彼らも「十分に内定は取れる」からです。

とは言え、

  • 何が好きか分からない
  • 何がやりたいのか分からない
  • 何ができるのか分からない

という状態なので、

  • 内定を取るまでに必要な活動量が多い(選考通過率が低い)
  • 内定を取っても気持ちよく意思決定ができない
  • 就社した後も悶々と自分の将来について悩んでしまう(早期離職率が高い)

傾向が強いため、就活ではなく就職という単語を使用しました。

  

明日以降も、このテーマを引っ張ります。

令和時代の就活、採用活動を占う③<人事目線>

佐藤です。

 

引き続き、令和の就活、採用活動を占います。

今日は事業会社の人事目線で考えます。

 

Q:今後、就活無双層には会えるか、採れるか

 

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令和の就活生セグメント

 

一部の企業を除き、「会えないし採れない」と考えた方が良さそうです。

コストを掛ければ「会えはする」ものの、結局「採れない」ので、私なら「会わなくて良い」としてしまいます。

 

Q:なぜ会えないのか

そもそも数が少ないのと、就活で訪問する企業数が極端に少なくて済んでしまう層なので彼らとの接点が限定的であるからです。

 

私の考えでは

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各象限の割合

このように仕分けられます。(※根拠を知りたい方はメッセージください。)

4%の就活無双層が就活で訪問する企業数は多くても10社程度でしょう。

 

リクナビ2020の掲載企業数は31,000社だそうなので、それを分母としても

10/31,000

に入らなければいけません。

 

Q:なぜ採れないのか

一部の例外を除き

・採用競合が複数社存在しそれぞれが強力である

・その上で彼らを意思決定させるだけの条件が提示できない

・その上で彼らを意思決定させるだけの魅力訴求ができない(上と少し重なりますが)

これらが理由です。

 

なので彼らを度外視して採用戦略を組み、それを実行する中で会えればラッキー、採れればさらにラッキーとしておくことが良いでしょう。

 

Q:経営層からは「就活無双層をなんとか採れ!」と厳命されます

はい、どの企業もそうですね笑

 

そのような場合はまず経営層に状況を把握してもらう必要がありますが、採用単価だけでも

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各象限ごとの一人当たり採用単価

今現在ざっとこれくらい変わってきます。(人件費等は除いた純粋な採用費のみ)

 

就活無双層は紹介手数料率30%の人材エージェント経由で、年収400万の中途人材を採用するコストに匹敵すると言え、さらに採用するためには当然“予算”だけの話ではなくなってきます。「それでも採りにいきますか?」という事かも知れません。

 

なので耳が痛い話ですが、就活無双層を囲っている人材エージェントの価値は、少しずつ失われていくのでしょう(なんとか接点は創出できても採用に至らないので)。 

 

明日以降も、このテーマを引っ張ります。

令和時代の就活、採用活動を占う②

佐藤です。

 

前回に引き続き、令和の就活、採用活動を占います。

 

Q:令和時代の就活生をどう整理すればよいか

x軸を長期インターンなどの経験値

y軸を学歴

として画にしてみます。

 

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令和時代の就活生

 

 

Q:なぜ学歴とインターンの経験値を軸に用いるのか

学歴:長らく、様々な意味合いで有効な選考基準として広く認識されているため

インターンなどの経験値:新しく有効な選考基準として広く認識されそうであるため

です。

さらに詳しい理由を知りたい方はメッセージください。

 

Q:ここから何が言えそうか

就職優秀層(複数の企業から内定<オファー>を獲得する層)が変わります。

便宜的に各象限に呼称を付けます。

 

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各象限の呼称

これまでの新卒採用市場においては、

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これまでの新卒採用市場において

だったのですが、

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これからの新卒採用市場において

極端に言うと、今後はこう変わります。

超が付く売り手市場の今、現実路線として

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現実路線

こう落ち着くと考えられます。

 

Q:今までもこうだったのではないか

はい、職種別採用を行ってきた企業や人事の新卒採用チームが強力な一部の企業(ポテンシャルとは何か、について言語化がきっちりなされている企業)から見ると新鮮味に欠けると思います。

 

私がここで言いたいのは

・ポテンシャル採用を行ってきた企業がすべからくこうなるであろうこと

・『この整理は“中途採用”のそれと同じ』であるということ

です。

 

中途採用の場合はx軸が、「職務経歴における実務経験や各種の実績、保有している資格など」になると考えれば良いと思います。

就活生が在学中に各企業の長期インターンにおいて実務経験を積むことにより、このように新卒採用と中途採用の「評価の手法」による垣根が曖昧になっていきます。

 

明日以降も、このテーマを引っ張ります。

令和時代の就活、採用活動を占う①

佐藤です。

 

長らく平成最後の新卒採用活動の荒波に呑まれており、久し振りのブログ更新は令和初となりました。

直近4カ月間で行った面接対象者は2,000名を超え、個としては日本トップクラスの一次情報量に触れた中で様々な気付きがありました。

 

それを棚卸しながら、令和の就活、採用活動を占ってみようと思います。

 

Q:令和の就活、採用活動は平成のそれと異なるのか

間違いなく変わります。

「学生が在学中に企業の長期インターンシップに参加すること」が当たり前になりつつありますが、それによって今まで存在していた社会人と学生の境界線が曖昧になってきていて、将来的にはほとんどなくなると考えられます。

 

社会人と学生の境界線が曖昧になることは、

  • 人材/人事業界において、中途採用(転職活動)と新卒採用(就職活動)の境界線が曖昧になることと同義
  • 求職者側において、自身のライバルが横(同学年)だけでなく縦に広がることと同義

だと考えます。

 

Q:学生が長期インターンシップに参加することが当たり前になると何が変わるのか

新卒を採用する企業側の評価ポイントとそれを捉えた学生の動きです。

 

<企業側の評価ポイントについて>

これまでの新卒を採用する企業側の「学生に対する評価ポイント」は、「社会人としての実務経験がない」ということを前提にして考えられていました。

 

しかし、一般的に知られている(または想像される)以上に、今のインターンシップ生には裁量が与えられていて(無茶ぶり、丸投げされているとも言える)、若手社会人と同等の経験値や入社後即戦力になり得るスキルを持った学生が採用市場に次々と出現しています。

 

彼らはその経験値やスキルを武器に企業の選考に参加し、当然のように他の候補者を圧倒する高い評価を獲得します(ただの高学歴層は幼く見えてくる)。そうしたことが、長期インターンシップ経験を評価すべきでは?と企業側の評価ポイントの見直しを迫ることになります。

 

<学生の動き>

他方、長期インターンシップによって洗練された学生が与える影響は企業側だけではありません。同じ大学の後輩に対しても、自らの就活経験から「長期インターンシップ参加の重要性」を説いていきます。

その重要性とは

  • 自分が何をやりたいのか、何ができるのかを予め明らかにできる点
  • インターン経験が企業から高評価獲得に直結する点

この2点に集約すると言えます。

この話に影響を受けた後輩学生はその先輩の背中を追い掛けることになります。

 

明日以降、このテーマでしばらく展開していきましょう。

【考察➄】就活ルールの廃止について

佐藤です。

 

東京は明らかに涼しく過ごし易くなってきました。

一方で気温差に負けないよう体調管理に気をつけたいところです。

 

さて、“就活ルール廃止”の考察を続けます。

 

Q:そもそも④はどういうことか

④2.と3.の間で残りのほぼ全ての企業が採用活動をする

とはどういうことか、まず

 

2.は、現時点の採用のバイイングパワーが極めて強い少数の企業群

3.は、ベンチャーと一部の外資系企業群

 

であり

3.の採用活動の開始が“就活市場のSTART”

2.の採用活動の終了が“就活市場のFINISH”

となります。

※一部の例外については、ここでは大局を考えたいため割愛します

 

2.と3.に該当しない企業群は、その間で採用活動を行わざるを得ません。

 

なぜなら

2.より早く動いても、市場に学生が参入しておらず

3.よりも遅く動いても、市場から学生が撤退してしまっている

からです。

 

先述の画に立ち返ると

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この画の④です。

 

つまり6月頃~翌年の6月頃までが活動期間となり、まさに

通年採用

になります。

※③のベンチャー外資も、②がある以上早期に活動終了することは難しいので通年採用です

 

Q:④はどう影響を与えるか

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この青い領域はどうなるのかというと、

アクティブな就活生数が緩やかに増えていき、常時全体の半数近くが動いているような形状になります。

 

なぜなら

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粗くこう考えると

第一象限(濃い青の層):早期から就活を始め、どんどん市場から撤退して数が純減していく

第二象限(ピンクの層):①早期に就活を始めるが後半戦まで就活を継続し続ける人(こちらは30%程度)と、②後期に就活を始め短い期間しか市場にいない人(こちらは70%程度)が含まれる

第三象限(オレンジの層):①早期に就活を始めるが後半戦まで就活を継続し続ける人(こちらは30%程度)と、②後期に就活を始め短い期間しか市場にいない人(こちらは70%程度)が含まれる

第四象限(薄い青の層):早期から就活を始め内定を獲得、しかし意思決定は先延ばしにして省エネ就活を続けていく

 

第一~第四象限の合算なので

就活早期:第一と第四の全部+第二と第三の①

就活中期:第一の一部+第二と第三と過半数+第四の全部(第四は省エネ活動化)

就活後期:第二と第三と第四の全部(第四は省エネ活動化)

と予測し、

アクティブな就活生数が緩やかに増えていき、常時全体の半数近くが動いているような形状になると考えました。

 

Q:就活ルール廃止のbeforeとafterは

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このような感じに変化すると考えます。

【考察④】就活ルールの廃止について

佐藤です。

 

今年の夏は毎週末台風の脅威に曝されている気がします…。

被災地の一日も早い復興をお祈りします。

 

さて、“就活ルール廃止”の考察を続けましょう。

 

Q:就活ルール廃止は今の学生の動きにどう影響を与えるのか

前回の投稿で、「就活は前倒しになる」と推測し、その理由は

  1. 入社から半年前の内定式開催(10月)はおそらく固定
  2. 現採用市場の横綱:総合商社の採用活動期間もおそらく固定
  3. ベンチャー外資の内定出しが早まっても学部2年生の後期が限界
  4. 2.と3.の間で残りのほぼ全ての企業が採用活動をする

と説明しました。

 

それを画で表現すると、

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こうなります。

 

各矢印の番号は“上述の4つの理由の番号”

青い領域は“影響を与えそうな範囲”

 

を示しています。 

 

Q:①②はどう影響を与えるのか

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①と②はセットだと考えます。

①が楔となりそこから左方向(赤い矢印)へと、採用のバイイングパワーの強い総合商社から順に、採用活動のピークが並ぶようなイメージです。

 

今更ですが、この場合の採用のバイイングパワーは“社名の社会的認知度の高さ”と解釈してもらうとシンプルです。

※採用のバイイングパワーが強い ≠ 優良企業 という図式は大切です。

 

つまりこの時期は就活生の大半が選考に参加したい企業が採用活動を行うため、2人に1人程度の割合以上では就活を行っていると予測します。

 

Q:③はどう影響を与えるのか

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③の青い領域は「ベンチャー外資が選考と内定出しを前倒す限界」と予測した時期です。 この場合年明け早々から会社説明会などが始まる必要があります。

 

こうなると、現在赤い領域にいる「就活早期活動者(第一波)」の層が地滑りを起こす形で赤い矢印の方向へと流れ込みます。

 

その後この「就活早期活動者(第一波)」の中から内定獲得者が現れると、次の「就活早期活動者(第二波)」に対するインフルエンサーとなり、前へ前へと連鎖的に流れ込むようになります。こうして全体の山が前へと動くことになります。

 

④については次の投稿に持ち越します。